目次
29日未明、北朝鮮がミサイル発射
29日未明、北朝鮮から1発のICBMと思われる弾道ミサイルが発射され45分間飛行した後に日本の排他的経済水域(EEZ)に着水したことがあきらかになりました。
日本政府は緊急会見
防衛省はすぐに会見を開き、北朝鮮からの飛翔物がミサイルである可能性を指摘して船舶や航空機に情報を共有していることを明らかにしました。
稲田防衛相の辞任当日
今回のミサイル発射は稲田防衛大臣の辞任と合わせて発射され、日本の防衛体制が揺らいでいるタイミングで「いつでもミサイルを発射できる」と誇示することで日本に対しての圧力効果を狙う意図も垣間見れます。自衛隊幹部は「あえてこの日を狙った可能性はある。われわれとしては、通常通りの警戒と情報収集を行うだけだ」と話していました。
深夜の発射、奇襲能力を誇示
そして今回のミサイル発射は異例となる深夜の時間帯での発車となりました。今までは日中しか北朝鮮はミサイルを発射してなかっただけですが、「全時間帯でICBMを発射できる準備や技術がある」ということを誇示する狙いがあり、今回北朝鮮はICBMミサイルの深夜での発射実験に踏み切ったのではないかという見方が強いです。
最近の北朝鮮ミサイル
来年にはアメリカ本土に届くICBMが開発可能とみられている北朝鮮のミサイル開発。北朝鮮は昨年20発ミサイル発射実験を行いましたが、今年に入ってからそのペースはあがってます。
2月に1発、3月に4発、5月に3発、7月には2発発射しています。7ヶ月あまりで16発のミサイルを発射したことになります。背景にはアメリカへの対抗姿勢を強化することとミサイルを使い自国に有利な外交をすすめるいわゆる「北朝鮮のミサイル外交」が背景にあります。
ICBMミサイル発射に対して各国の対応に注目
アメリカは先日、北朝鮮の体制について言及しており金正恩が主導者についていることが問題という旨のコメントをしました。CIAがこのような発言をするのは異例でアメリカが北朝鮮に対して警告を出していると捉えることができます。その声明をうけて北朝鮮では反発を強める声明が出されていました。アメリカに対して攻撃をする、「アメリカの心臓部を攻撃」という強い表現で戦争を開始する準備がある。というような旨の声明がだされたのです。
その緊張したタイミングでの今回のICBMミサイル発射実験でアメリカはどう対応するのか、さらには日本の防衛はどうなるのか。各国の対応に注目が集まります。
軟弱な日本のMD体制
日本にはミサイル防衛システムが備わっていますが、今回の北朝鮮のミサイル実験のときのように緊急時に対応できるのかは疑問が残ります。また、空から飛来するミサイルを地上の地対空ミサイルで撃ち落とすことは技術的難易度が高く、実験結果で言えば、成功確率は五分五分といったところか、もう少し低いように思います。日本政府は馬鹿馬鹿しい問題で議論するのではなく、真剣に国防について議論スべきだと思います。