Weezerボーカルが日本で紅白を目指す理由

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1990~2000年代にヒット曲を連発した米ロックバンド「Weezer(ウィーザー)」。そのボーカル、リバース・クオモが日本語で歌うユニット「スコット&リバース」を結成し、活動を続けている。「J-POP」アーティストとして認知され、「紅白」に出場することが目標だという。なぜ、日本語で歌うことにこだわるのか? 4月に来日したリバースを東京都内で直撃した。

J-POPとの出合いはユーミン

ウィーザーのセカンドアルバム「Pinkerton」(1996年)は、ジャケットに歌川広重の浮世絵を採り入れている。それに限らず、このバンドには日本に関連するものが多い。リバースはニューヨーク出身で、妻は日本人。2012年に「スコット&リバース」としてデビューする前から、日本との縁はあった。

J-POPとの出合いは、妻の出身地でもある熊本県・阿蘇で聞いた松任谷由実だったという。ドライブ中に耳にしたベスト盤。その声とメロディーに(一目惚れならぬ)一聴惚れした、と語る。
「ウィーザーのアルバムでも日本盤ボーナストラックで(日本で活躍する韓国人歌手)BoAの『メリクリ』をカバーしましたが、もっと日本語歌詞の曲を作りたかったんです」

――J-POPの良さは?

「とにかくメロディーの良さ。メロディーもコード進行も繊細だし、展開も豊富。アメリカの音楽よりもずっとチャレンジしていると思います。日本語は言葉自体がかわいい。歌に使わないのはもったいないと思うね。英語の作詞は『韻を踏まなきゃ』みたいなところがあるけど、日本語ならそういう縛りもないし」

ただ、とリバースは語る。日本語で歌うことに強い関心は抱いたものの、「僕の日本語スキルだけじゃ無理」だったからだ。

「そこで共通の友人を通して(同じように日本に関心を抱いている)スコットを紹介してもらいました」

「スコリバ」結成へ

「スコット」こと、スコット・マーフィーは米国のパンクバンド「ALLiSTER(アリスター)」を率いていた。初来日した2001年、屋台で流れていたTHE BOOMの「島唄」を聴き、三線(さんしん)の独特な音色に惹かれたという。スピッツのベスト盤に収録されていた「チェリー」などにも触れ、日本の音楽への関心を深めていく。

「ウルフルズとか、サカナクションとか好きだね。よく歌ってるよ」とスコットは言う。「自分たちのバンド(アリスター)にも『型』ができあがっていた。『そうじゃない、新しいことにトライしよう』としたとき、日本語があったんだ。高校生のころ、ウィーザーの大ファンでもあったし、リバースからの誘いはうれしかったね」

そして2015年からは日本に活動拠点を移している。

CATANAインサイト

日本でもファンが多いアメリカの有名ロックバンドWeezerのボーカルが日本誤で歌を作り、アメリカ発のJ-POPというカテゴリーで勝負するという前代未聞の取り組みです。

日本のロックシーンではイギリス・アメリカが最上主義みたいなところがありました。日本のロックは英米には勝てない。こんなことを言う人が多い中でWeezerのボーカルリバース・クオモは逆に日本語楽曲の良さを語っているのが印象的です。

「とにかくメロディーの良さ。メロディーもコード進行も繊細だし、展開も豊富。アメリカの音楽よりもずっとチャレンジしていると思います。日本語は言葉自体がかわいい。歌に使わないのはもったいないと思うね。英語の作詞は『韻を踏まなきゃ』みたいなところがあるけど、日本語ならそういう縛りもないし」

日本人の多くが当たり前に聞いているので気が付かないのですが、日本語の歌には、独自の良さがたしかにあります。特にスピッツをはじめとする日本語歌詞や日本ならではの音楽にこだわって長年ヒットを飛ばしているロックバンドは下手に海外偏重をしないことが広く世の中に受け入れられている理由だと思います。

1990年台〜2000年台には洋楽を意識して英語歌詞で英米のミュージックを意識したバンドが多数あり、一時的に彼らがヒットしたことはありましたが、息は長くありませんでした。日本のロックの真骨頂は浮世絵のような日本独自路線にあるのだと私は考えております。

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